占星術でみた7年目の危機?リース・ウィザースプーンとライアン・フィリップの相性編(2)
ミネルバのふくろうは、今日も黄昏時に飛び立ちます。
こんばんは。
天体配置が及ぼす影響力の強さには、あらためて驚かされます。
6月24日の天王星と冥王星が90度スクエアになる、カーディナル・クロスの日から、
与党の分裂があり。そして、市民運動の盛り上がり。
なんだか日本も騒然とした雰囲気になってきました。
この騒然とした雰囲気が、2015年まで続くカーディナル・クロスの時代意識なのでしょう。
<天王星と冥王星の会合周期のクレッセント>
カーディナル・クロスについては、
前に、天王星と冥王星の会合周期(synodic cycle)のことを書きました。
太陽を中心にした公転運動から見れば、天王星と冥王星のアスペクトも、
月相(lunar phase)と同じように、新月→クォーター→満月→クォーターと変化します。
月相(lunar phase)は、実はもう少し表情豊かに変化します。
新月→クレッセント→クォーター→ギボス→満月
→ディセミネイティング→クォーター→バルサミックと、月相は変わります。
クレッセントは、例えば45度から90度の範囲と、ある程度の幅があるのですが、
ここではもっと簡潔に俯瞰してみるために、次のように設定してみましょう。
クレッセント 45度
ギボス 135度
ディセミネイティング 225度(135度)
バルサミック 315度(45度)
下は、月相の変化を図にしたものです。

今回の天王星、冥王星の会合周期(synodic cycle)で、
新月、0度コンジャンクションになったのが、1966年1月7日でした。
この時、天王星、冥王星は乙女座16度にありました。
サビアンシンボルは、乙女座17度「ウィジャ盤(西洋コックリさん)」です。
このサビアンシンボルから、
無意識からのメッセージや直感を大切にした、
霊的な生活への転換が社会的に始まることが、今回の会合周期だろうと書きました。
では、新月から次の月相のクレッセント、
天王星、冥王星が45度になったのはいつでしょうか?
これは、1986年12月24日です。
(なお天体暦はastro.comのSwiss Ephemerisを使用しています。下記ページ参照。
Swiss Ephemeris for Users )
この時、天王星は射手座22度、冥王星は乙女座7度にありました。
射手座22度のサビアンシンボルは、「移民が入国する」です。
クレッセントは、新月で与えられた新しいテーマが、発芽するときです。
1986年は、バブル経済が始まったころですね。
そして、4年後の1990年にバブル崩壊が始まりました。
まさに「移民が入国する」ように、外国金融資本が日本に参入してきたのも、
ちょうどこの頃です。
クレッセントの次の月相、天王星、冥王星が会合周期でファーストクォーターになるのは、
2013年11月23日です。
このとき、天王星が牡羊座11度、冥王星が山羊座11度にあります。
サビアンシンボルは、牡羊座12度「野生の鴨の群れ」と、
山羊座12度「講義をする自然の学徒」です。
12という数字は、ひとつのサイクルが完結を示す数字です。
占星術のサインが12あるように、12に到達することで一つのサイクルを巡り終えます。
そして、私たちはひとつの世界観に到達し、理解の境地に到達します。
今回の首相官邸前のデモは、60年代の頃にない、ひとつの特徴があるそうです。
警察との衝突もない、紳士的で自制した、とても静かな行動だそうです。
「12度」という静かな度数が影響しているのでしょうか?
今回の天王星、冥王星のカーディナル・クロスは、社会的にも大きな変化があるでしょう。
しかし一方で、より霊的な意識や生活に目覚める人々が沢山現れる。
それが、今回の会合周期の、ファーストクォーターの特徴なのかもしれません。
<トム・クルーズとケイティ・ホームズ>
そして、最近の話題をもう一つ。
トム・クルーズさんとケイティ・ホームズさんとの離婚申請が報道されました。
ビッグカップルだけに、今後の注目を集めるところでしょう。
ケイティ・ホームズさん出生図の特徴の一つが、
蠍座の金星、天王星と獅子座の月、木星が90度スクエアであること。
深く結びつき愛されたいという気持ちと、賞賛され自分を認めてもらいたいという、
気持ちがぶつかり、その間で揺れ動きます。
トム・クルーズさん出生図の特徴の一つが、
乙女座の冥王星と、魚座の木星が180度オポジションであること。
権力や成功に強いこだわりがあり、宗教や哲学にのめり込みます。
二人が結婚した頃、海王星は水瓶座にありました。
ケイティさん蠍座の金星と獅子座の月は、海王星とTスクエアの形になり、
自分自身の拠り所を求める、ちょうど自分探しの時期でした。
ケイティさんが出した結論が、王子様とのロマンス、トム・クルーズさんとの結婚でした。
しかし、結婚生活はトムさんの意見に支配され続けました。
彼が信奉する宗教への信心は、もちろん、身につける衣服にまで命令され続けます。
しかし、牡羊座の天王星、山羊座の冥王星がスクエアになり、
ケイティさんの自己主張、山羊座の火星を刺激しました。
ケイティさんが抑圧してきた、自立と自信を取り戻すこと。
これが今回の、ケイティさんからの離婚申請の原因のひとつのようです。
ケイティの出生図とトランジットについて詳細に書いているのが、下のページです。
katie-holmes-free-at-last
機会があれば、プログレス・シナストリでみた二人の記事を書いてみたいと思います。
<何かと二人は衝突する?>
さて、今回はリース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの相性、
その第2回目です。
今回は、まず出生図を重ねたシナストリ、二重円から相性をみていきましょう。
下は、リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの二重円を、
表にしたものです。

アスペクトを作っている天体同士で、色分けしています。
オレンジは、60度セクスタイル、ブルーは、90度スクエア、
グリーンは、150度クインカンクスです。
90度スクエアの組合せが多いのが、二人のシナストリの特徴です。
協調的なアスペクトが、ライアンさんの乙女座金星とリースさんの蟹座火星の、
60度セクスタイルのアスペクトです。
一方、ライアンさん乙女座火星とリースさんの蟹座火星は、90度スクエアです。
乙女座と蟹座で、サイン同士は60度セクスタイルで和らぐものの、
火星同士の90度アスペクトなので、何かと意見の衝突がありそうです。
また、リースさんの牡羊座太陽とライアンさんの蟹座月も、90度スクエアです。
ライアンさんの月が、感受性の高まる蟹座なので、
リースさんの一方的な言動には、ヒヤヒヤしたり傷つく場面も多かったのでしょう。
ここまでだと、一見、相性はむしろ合わないカップルのように見えますが、
特徴的なのが、ライアンさんの乙女座金星とリースさんの牡羊座太陽の、
150度クインカンクスのアスペクトです。
<ライアンさんが後見役>
150度クインカンクスのアスペクトでは、後にくるサインの方が後見的な立場になります。
タレントとプロデューサーの恋愛では、才能を育てるプロデューサー側。
年齢差のあるカップルだったら、頼りがいのある年上の側です。
リースさんの太陽が牡羊座、ライアンさんの金星が乙女座なので、
ライアンが献身的なくらいリースの意見や我儘まで叶えてあげていた、ように思います。
リースの成長と成功をサポートするライアンさん。
このカップルの恋愛と相性が繋がる特徴は、ここにあります。
次に、二人のプログレス・シナストリをみていきましょう。
プログレス・シナストリ(progressed synastry)について、簡単に説明しておきます。
カップルの相性をみるのに、二人のホロスコープを重ねて、二重円をつくります。
これが普通に言う、シナストリ(synastry)です。
プログレス・シナストリ(progressed synastry)は、これに二人の進行図を加えます。
つまり、四重円になります。
(進行法の計算は、一日一年法です。)
進行図の天体が動くことで相性が変化し、カップルの恋愛が始まります。
恋に落ちる理由は、プログレス・シナストリに表れます。
そして、カップルの交際が終わるときも、進行図の天体の動きと一致しているのです。
シナストリ(synastry)だけではわからなかった、二人の相性の変化が見えてくるのが、
プログレス・シナストリ(progressed synastry)です。
下は、ライアンさんとリースさんのプログレス・シナストリを表にしたものです。
『クルーエル・インテンションズ』で共演した、1998年12月時点のものです。

色塗りの組合せは、アスペクトを作っている天体同士です。
イエローが、180度オポジション、グリーンが150度クインカンクス、
ブルーが90度スクエアです。
プログレス・シナストリ(progressed synastry)で、相性を判断するときの基準があります。
アスペクトのオーブがプラス・マイナス2度に近づいたときが、
相性の始まりと終わりを告げるシグナルになりやすい、ことです。
例えば、女性側の進行の金星と男性側の出生の火星のアスペクトが、
120度トラインに近づいて、あと2度(118度か122度)のときに、
カップルの相性が高まって、交際が始まるケースが多いのです。
また、正確な120度トラインから2度離れた時(122度か118度)、
カップルの気持ちも離れて、交際が終わるケースも多いのです。
オーブ2度以内になっているアスペクトは、
ライアンさん進行の天秤座太陽と、リースさん出生の魚座金星の
150度クインカンクスのアスペクト。
ライアンさん進行の魚座金星と、リースさん出生の牡羊座太陽の、
180度オポジションのアスペクト。
この頃の1998年12月時点は、結婚する直前の、二人の愛情も高まっているときです。
アスペクトは決して多くありませんが、150度クインカンクスのアスペクトは、
ライアンさんが天秤座太陽、リースさんが魚座の金星ですので、
リースさんがライアンさんをサポートする形になっています。
しかし、ライアンさんの太陽は進行しますので、
このアスペクトのオーブは2度以内から離れていきますので、
このアスペクトの相性期間は間もなく終わります。
代わりに、オーブ2度以内に近づくのが、
ライアンさん進行の天秤座太陽と、リースさん進行の蟹座火星の、
90度スクエアのアスペクトです。
太陽と火星のスクエアですから、二人は衝突し合います。
結婚して間もなく、二人一緒にカウンセリングを受けていたそうですが、
このスクエアのため、衝突していたからではないでしょうか。
この頃の1997年から2005年までの、二人のアスペクトの変化をグラフにしたのが、下の図です。

ライアンさんがサポートされる側の、
ライアンさん天秤座の太陽と、リースさん魚座の金星の150度のアスペクトは、
結婚して間もなくの1999年には、2度以内から離れていき、相性期間が終わります。
また同時に、ライアンさん進行の蟹座火星と、リースさん出生の牡羊座太陽の、
90度スクエアのアスペクトが2度以内に入ってきていく様子もわかります。
<離婚申請の後の方が相性が良い?>
しかし、このグラフからでは二人の相性の様子はあまり良さそうには見えません。
太陽と火星のスクエアでは、二人がスポーツや競技で試合をしているかのようで、
どうも恋愛のような、甘いロマンスの関係には見えません。
そして、下の図も見てください。
離婚申請の2006年以降からの、二人のプログレス・シナストリのグラフです。

2006年から2010年までの、プログレス・シナストリですが、
これは離婚申請の後ですが、こちらの方がむしろ相性が良さそうに見えます。
ライアンさん側の天体が、太陽と火星。男性的な自己主張の天体です。
リースさん側の天体が、金星のみ。3つのアスペクトで影響を受けるので、
この時のリースさんの金星は特に活性化されたはず。
リースさん恋心の金星が刺激されるので、二人の相性はさらに強まったはず。
でも、この相性が高まる期間を待たずに、現実には二人の離婚が成立します。
恋愛の現実とプログレス・シナストリが食い違うのは、どうしてなのでしょう?
プログレス・シナストリが、有効でないケースなのでしょうか?
ベルナデッテ・ブレイディ著書の、ある一節が頭をよぎりました。
これは、”Predictive Astrology The Eagle and the Lark” (Bernadette Brady) に、
書かれています。
「とても僅かな割合だが、100人中の5、6人の割合で、出生図がトランジットにも、
進行の天体にも反応しないケースに出くわすことがある。
時には、占星術研究者の自信を打ち砕くケースがある。」
リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさん、二人のケースは、
この進行法に反応しない、ごくまれなケースの出生図なのでしょうか?
だとすれば、二人の恋愛にはプログレス・シナストリが使えないことになります。
いろいろ逡巡した挙句、
二人のプログレス・シナストリから、また新しい方法を試してみました。
その方法の結果から見えてきたのは、相性の良し悪しだけではなく、
二人の恋愛には、一貫した「ひとつのテーマ」がある、ということです。
その「テーマ」のために出会い、「テーマ」完了後に散開する恋愛もある、ようです。
これは、リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの、
二人のケースだけに限らないでしょう。
愛し合い結婚までに至る二人には、その関係に至るまでのテーマがある。
これまで分析してきた中で見えてきた、新たな発見、です。
ここまで、長くなりました。
詳しい内容は、次回に続きます。
次回も、プログレス・シナストリを中心に、
リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの二人の相性をみていきます。
↓ご愛読とぽちっと応援いただきありがとうございます。

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こんばんは。
天体配置が及ぼす影響力の強さには、あらためて驚かされます。
6月24日の天王星と冥王星が90度スクエアになる、カーディナル・クロスの日から、
与党の分裂があり。そして、市民運動の盛り上がり。
なんだか日本も騒然とした雰囲気になってきました。
この騒然とした雰囲気が、2015年まで続くカーディナル・クロスの時代意識なのでしょう。
<天王星と冥王星の会合周期のクレッセント>
カーディナル・クロスについては、
前に、天王星と冥王星の会合周期(synodic cycle)のことを書きました。
太陽を中心にした公転運動から見れば、天王星と冥王星のアスペクトも、
月相(lunar phase)と同じように、新月→クォーター→満月→クォーターと変化します。
月相(lunar phase)は、実はもう少し表情豊かに変化します。
新月→クレッセント→クォーター→ギボス→満月
→ディセミネイティング→クォーター→バルサミックと、月相は変わります。
クレッセントは、例えば45度から90度の範囲と、ある程度の幅があるのですが、
ここではもっと簡潔に俯瞰してみるために、次のように設定してみましょう。
クレッセント 45度
ギボス 135度
ディセミネイティング 225度(135度)
バルサミック 315度(45度)
下は、月相の変化を図にしたものです。

今回の天王星、冥王星の会合周期(synodic cycle)で、
新月、0度コンジャンクションになったのが、1966年1月7日でした。
この時、天王星、冥王星は乙女座16度にありました。
サビアンシンボルは、乙女座17度「ウィジャ盤(西洋コックリさん)」です。
このサビアンシンボルから、
無意識からのメッセージや直感を大切にした、
霊的な生活への転換が社会的に始まることが、今回の会合周期だろうと書きました。
では、新月から次の月相のクレッセント、
天王星、冥王星が45度になったのはいつでしょうか?
これは、1986年12月24日です。
(なお天体暦はastro.comのSwiss Ephemerisを使用しています。下記ページ参照。
Swiss Ephemeris for Users )
この時、天王星は射手座22度、冥王星は乙女座7度にありました。
射手座22度のサビアンシンボルは、「移民が入国する」です。
クレッセントは、新月で与えられた新しいテーマが、発芽するときです。
1986年は、バブル経済が始まったころですね。
そして、4年後の1990年にバブル崩壊が始まりました。
まさに「移民が入国する」ように、外国金融資本が日本に参入してきたのも、
ちょうどこの頃です。
クレッセントの次の月相、天王星、冥王星が会合周期でファーストクォーターになるのは、
2013年11月23日です。
このとき、天王星が牡羊座11度、冥王星が山羊座11度にあります。
サビアンシンボルは、牡羊座12度「野生の鴨の群れ」と、
山羊座12度「講義をする自然の学徒」です。
12という数字は、ひとつのサイクルが完結を示す数字です。
占星術のサインが12あるように、12に到達することで一つのサイクルを巡り終えます。
そして、私たちはひとつの世界観に到達し、理解の境地に到達します。
今回の首相官邸前のデモは、60年代の頃にない、ひとつの特徴があるそうです。
警察との衝突もない、紳士的で自制した、とても静かな行動だそうです。
「12度」という静かな度数が影響しているのでしょうか?
今回の天王星、冥王星のカーディナル・クロスは、社会的にも大きな変化があるでしょう。
しかし一方で、より霊的な意識や生活に目覚める人々が沢山現れる。
それが、今回の会合周期の、ファーストクォーターの特徴なのかもしれません。
<トム・クルーズとケイティ・ホームズ>
そして、最近の話題をもう一つ。
トム・クルーズさんとケイティ・ホームズさんとの離婚申請が報道されました。
ビッグカップルだけに、今後の注目を集めるところでしょう。
ケイティ・ホームズさん出生図の特徴の一つが、
蠍座の金星、天王星と獅子座の月、木星が90度スクエアであること。
深く結びつき愛されたいという気持ちと、賞賛され自分を認めてもらいたいという、
気持ちがぶつかり、その間で揺れ動きます。
トム・クルーズさん出生図の特徴の一つが、
乙女座の冥王星と、魚座の木星が180度オポジションであること。
権力や成功に強いこだわりがあり、宗教や哲学にのめり込みます。
二人が結婚した頃、海王星は水瓶座にありました。
ケイティさん蠍座の金星と獅子座の月は、海王星とTスクエアの形になり、
自分自身の拠り所を求める、ちょうど自分探しの時期でした。
ケイティさんが出した結論が、王子様とのロマンス、トム・クルーズさんとの結婚でした。
しかし、結婚生活はトムさんの意見に支配され続けました。
彼が信奉する宗教への信心は、もちろん、身につける衣服にまで命令され続けます。
しかし、牡羊座の天王星、山羊座の冥王星がスクエアになり、
ケイティさんの自己主張、山羊座の火星を刺激しました。
ケイティさんが抑圧してきた、自立と自信を取り戻すこと。
これが今回の、ケイティさんからの離婚申請の原因のひとつのようです。
ケイティの出生図とトランジットについて詳細に書いているのが、下のページです。
katie-holmes-free-at-last
機会があれば、プログレス・シナストリでみた二人の記事を書いてみたいと思います。
<何かと二人は衝突する?>
さて、今回はリース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの相性、
その第2回目です。
今回は、まず出生図を重ねたシナストリ、二重円から相性をみていきましょう。
下は、リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの二重円を、
表にしたものです。

アスペクトを作っている天体同士で、色分けしています。
オレンジは、60度セクスタイル、ブルーは、90度スクエア、
グリーンは、150度クインカンクスです。
90度スクエアの組合せが多いのが、二人のシナストリの特徴です。
協調的なアスペクトが、ライアンさんの乙女座金星とリースさんの蟹座火星の、
60度セクスタイルのアスペクトです。
一方、ライアンさん乙女座火星とリースさんの蟹座火星は、90度スクエアです。
乙女座と蟹座で、サイン同士は60度セクスタイルで和らぐものの、
火星同士の90度アスペクトなので、何かと意見の衝突がありそうです。
また、リースさんの牡羊座太陽とライアンさんの蟹座月も、90度スクエアです。
ライアンさんの月が、感受性の高まる蟹座なので、
リースさんの一方的な言動には、ヒヤヒヤしたり傷つく場面も多かったのでしょう。
ここまでだと、一見、相性はむしろ合わないカップルのように見えますが、
特徴的なのが、ライアンさんの乙女座金星とリースさんの牡羊座太陽の、
150度クインカンクスのアスペクトです。
<ライアンさんが後見役>
150度クインカンクスのアスペクトでは、後にくるサインの方が後見的な立場になります。
タレントとプロデューサーの恋愛では、才能を育てるプロデューサー側。
年齢差のあるカップルだったら、頼りがいのある年上の側です。
リースさんの太陽が牡羊座、ライアンさんの金星が乙女座なので、
ライアンが献身的なくらいリースの意見や我儘まで叶えてあげていた、ように思います。
リースの成長と成功をサポートするライアンさん。
このカップルの恋愛と相性が繋がる特徴は、ここにあります。
次に、二人のプログレス・シナストリをみていきましょう。
プログレス・シナストリ(progressed synastry)について、簡単に説明しておきます。
カップルの相性をみるのに、二人のホロスコープを重ねて、二重円をつくります。
これが普通に言う、シナストリ(synastry)です。
プログレス・シナストリ(progressed synastry)は、これに二人の進行図を加えます。
つまり、四重円になります。
(進行法の計算は、一日一年法です。)
進行図の天体が動くことで相性が変化し、カップルの恋愛が始まります。
恋に落ちる理由は、プログレス・シナストリに表れます。
そして、カップルの交際が終わるときも、進行図の天体の動きと一致しているのです。
シナストリ(synastry)だけではわからなかった、二人の相性の変化が見えてくるのが、
プログレス・シナストリ(progressed synastry)です。
下は、ライアンさんとリースさんのプログレス・シナストリを表にしたものです。
『クルーエル・インテンションズ』で共演した、1998年12月時点のものです。

色塗りの組合せは、アスペクトを作っている天体同士です。
イエローが、180度オポジション、グリーンが150度クインカンクス、
ブルーが90度スクエアです。
プログレス・シナストリ(progressed synastry)で、相性を判断するときの基準があります。
アスペクトのオーブがプラス・マイナス2度に近づいたときが、
相性の始まりと終わりを告げるシグナルになりやすい、ことです。
例えば、女性側の進行の金星と男性側の出生の火星のアスペクトが、
120度トラインに近づいて、あと2度(118度か122度)のときに、
カップルの相性が高まって、交際が始まるケースが多いのです。
また、正確な120度トラインから2度離れた時(122度か118度)、
カップルの気持ちも離れて、交際が終わるケースも多いのです。
オーブ2度以内になっているアスペクトは、
ライアンさん進行の天秤座太陽と、リースさん出生の魚座金星の
150度クインカンクスのアスペクト。
ライアンさん進行の魚座金星と、リースさん出生の牡羊座太陽の、
180度オポジションのアスペクト。
この頃の1998年12月時点は、結婚する直前の、二人の愛情も高まっているときです。
アスペクトは決して多くありませんが、150度クインカンクスのアスペクトは、
ライアンさんが天秤座太陽、リースさんが魚座の金星ですので、
リースさんがライアンさんをサポートする形になっています。
しかし、ライアンさんの太陽は進行しますので、
このアスペクトのオーブは2度以内から離れていきますので、
このアスペクトの相性期間は間もなく終わります。
代わりに、オーブ2度以内に近づくのが、
ライアンさん進行の天秤座太陽と、リースさん進行の蟹座火星の、
90度スクエアのアスペクトです。
太陽と火星のスクエアですから、二人は衝突し合います。
結婚して間もなく、二人一緒にカウンセリングを受けていたそうですが、
このスクエアのため、衝突していたからではないでしょうか。
この頃の1997年から2005年までの、二人のアスペクトの変化をグラフにしたのが、下の図です。

ライアンさんがサポートされる側の、
ライアンさん天秤座の太陽と、リースさん魚座の金星の150度のアスペクトは、
結婚して間もなくの1999年には、2度以内から離れていき、相性期間が終わります。
また同時に、ライアンさん進行の蟹座火星と、リースさん出生の牡羊座太陽の、
90度スクエアのアスペクトが2度以内に入ってきていく様子もわかります。
<離婚申請の後の方が相性が良い?>
しかし、このグラフからでは二人の相性の様子はあまり良さそうには見えません。
太陽と火星のスクエアでは、二人がスポーツや競技で試合をしているかのようで、
どうも恋愛のような、甘いロマンスの関係には見えません。
そして、下の図も見てください。
離婚申請の2006年以降からの、二人のプログレス・シナストリのグラフです。

2006年から2010年までの、プログレス・シナストリですが、
これは離婚申請の後ですが、こちらの方がむしろ相性が良さそうに見えます。
ライアンさん側の天体が、太陽と火星。男性的な自己主張の天体です。
リースさん側の天体が、金星のみ。3つのアスペクトで影響を受けるので、
この時のリースさんの金星は特に活性化されたはず。
リースさん恋心の金星が刺激されるので、二人の相性はさらに強まったはず。
でも、この相性が高まる期間を待たずに、現実には二人の離婚が成立します。
恋愛の現実とプログレス・シナストリが食い違うのは、どうしてなのでしょう?
プログレス・シナストリが、有効でないケースなのでしょうか?
ベルナデッテ・ブレイディ著書の、ある一節が頭をよぎりました。
これは、”Predictive Astrology The Eagle and the Lark” (Bernadette Brady) に、
書かれています。
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「とても僅かな割合だが、100人中の5、6人の割合で、出生図がトランジットにも、
進行の天体にも反応しないケースに出くわすことがある。
時には、占星術研究者の自信を打ち砕くケースがある。」
リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさん、二人のケースは、
この進行法に反応しない、ごくまれなケースの出生図なのでしょうか?
だとすれば、二人の恋愛にはプログレス・シナストリが使えないことになります。
いろいろ逡巡した挙句、
二人のプログレス・シナストリから、また新しい方法を試してみました。
その方法の結果から見えてきたのは、相性の良し悪しだけではなく、
二人の恋愛には、一貫した「ひとつのテーマ」がある、ということです。
その「テーマ」のために出会い、「テーマ」完了後に散開する恋愛もある、ようです。
これは、リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの、
二人のケースだけに限らないでしょう。
愛し合い結婚までに至る二人には、その関係に至るまでのテーマがある。
これまで分析してきた中で見えてきた、新たな発見、です。
ここまで、長くなりました。
詳しい内容は、次回に続きます。
次回も、プログレス・シナストリを中心に、
リース・ウィザースプーンさんとライアン・フィリップさんの二人の相性をみていきます。
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