ミネルバのふくろうは、今日も黄昏時に飛び立ちます。
こんばんは。
次のようなご質問をいただきました。
「赤緯での見方もあることがわかって、とても興味深いです。
アセンダントとディセンダント、
MCとICの位置関係が、赤緯でどうなるのか、
よく分からないので、教えてください」
普段、目にしているホロスコープは、
黄道面に落とし込んだ、二次元での表現です。
赤緯は、天球というイメージ、つまり三次元での展開になるので、
画像や動画の方がはるかに分かりやすいと思います。
コメント欄には画像が貼れないので、
ここで公開する形でご説明します。
アセンダント、ディセンダント。
それから、MCとIC。
これらは、すべて黄道面にあります。
ですから、赤緯での位置も黄道の度数を確認すればいいのです。
下の写真は、ここでも紹介した、天球モデルです。

黄道面は、赤道に対して傾いています。
夏至点で23.44度。
冬至点で-23.44度。
夏至点は、サインで双子座と蟹座の間にあります。
冬至点は、サインで射手座と山羊座の間にあります。
下の写真は、アセンダントが蠍座、MCが獅子座の場合の、
天球モデル(ホロスコープ)です。

普段、目にするホロスコープは黄道面に落とした二次元です。
写真のような位置関係で、普段は見ていることになります。
アセンダントとMCは、岡田准一さんの出生データを参考にしました。
(独身生活の終わりも近そうです)
アセンダントが蠍座、ディセンダントは牡牛座にあります。
MCが獅子座、ICは水瓶座にあります。
下の写真は、アセンダントとディセンダントを、天球の横から、
つまり赤緯の位置関係で見た写真です。

蠍座は南緯、牡牛座は北緯にあります。
赤緯での度数は同じです。
つまり、北緯と南緯で対照の位置関係になります。
下の写真は、MCとICを、天球の横から、
つまり赤緯の位置関係で見た写真です。

獅子座は北緯、水瓶座は南緯にあります。
赤緯での度数は同じです。
つまり、北緯と南緯で対照の位置関係になります。
お答えとして、
アセンダントとディセンダントは、
コントラパラレルになります。
MCとICも、コントラパラレルになります。
三次元の位置関係について、
天球モデルの写真が参考になれば幸いです。
Youtube動画もご覧ください。
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はじめまして。
いつもblogを楽しみにしている読者の一人です。
赤緯占星術、大変興味深いですね!
現在良いお付き合いをしている恋人がいるので検証してみたところ、月と月がぴったりコントラパラレルでした。ふたりとも28度のアウトオブバウンズです...。これもご縁のひとつとみてよいのでしょうか?
Mさん
はじめまして。
いつも楽しみに読んでいただきありがとうございます。
昨日から立て込んで、返信がちょっと遅くなりました。
お二人は、月と月がコントラパラレルなのですね。
これは、ご縁または結びつきのひとつと見てよいと思います。
黄経のシナストリを読むのと同じで、
全体のつながりを視なければ、最終的には判断できません。
でも、いろいろ分析してみた中で、
コントラパラレルの相手とは、どうも補い合うというか、
補完し合うようなところがあるようです。
恋人、特に発展して夫婦関係には、
パラレルよりもコントラパラレルの方が、
結びつきが深まるようです。
パラレルの結びつきだと、同士や友人にようになってしまう、
のかもしれません。
北緯は、個人の活躍や業績に関心が強くなります。
南緯は、集団志向、さらに発展して人間から動物植物、
命のつながりや鉱物までも含んだ、全体とのつながりを、
大切にするようなところがあります。
これは、経済発展を唱える人と、
環境への影響と自然や命の大切さを守りたい人との、
対立に似ているようなところがあります。
夫婦関係では、相手の弱点や足りないところがよく見えて、
サポートしやすいので、結びつきが強くなるのだと思います。
月のつながりもいいと思います。
私は、夫婦関係が続くかどうかは、最後は、
お互いの月が強くつながっているかどうか、だと思っています。
月が象徴するのは生活であり、第二の体で自分の分身のようなもの。
一度月同士で、ぺったりひっつくと、別れがたくなります。
二人とも、OOB、アウトオブバウンズなのも面白いですね。
月はスタミナなので、深堀りして突きつめていきます。
お互い、相手を刺激するので、それも良いところだと思います。
ただ、二人の関係の全体がどうかは、やはり全体を見た方がよいと思います。
私は、このところミッドポイントを使って相性を見る分析して、
データを集積しています。
ミッドポイントは、驚くほどカップルの相性に饒舌です。
肉体関係が深いのか、家族関係は良いのか、家庭生活はどうなるのか。
ミッドポイントとプログレス・シナストリの合わせ技で、
かなりの精度で相性判断ができると思います。
ブログでも、また記事を書くので、楽しみにしていてください。
これからも、ご愛読と応援のほど、よろしくお願いいたします。
こんにちは。
大変親切なお返事に感謝します!
私達はアングルがそっくり一緒です。
したがって月は共に7室のルーラー。パートナーシップをつかさどる天体が赤緯上で関係しているということは新たな発見でした。
北緯と南緯それぞれの特徴まで教えてくださってありがとうございます!
会社経営者である彼は北緯の現実主義の特徴そのものの人ですし、反して私は平和な精神主義者ですから南緯の特徴に当てはまります。確かにここは線を引いたように対称的で、また補完的ですね。
ミッドポイントといえば... またまたひとつお尋ねしたいことがあります。たとえば彼の金星/火星に私のMCがヒットする場合、このMCはどう解釈したらよいですか?
色々な占術を知るたび好奇心を刺激され夢中になりますけれど、なにごとも総合的な判断を忘れないよう注意していきたいです。それにしても、いつも読者に新鮮な発見とよろこびを与えてくださり、本当にありがとうございます。応援しています。
Mさん
こんばんは。
お二人は、やはり対照的で補完的なのですね。
お返事でシェアいただきありがとうございます。
金星と火星のミッドポイントは、
「愛欲軸」とも表現されます。
この表現が間違っているわけではないけれど、
イメージがそれに縛られてしまう危険性があります。
金星は、セクシャルな意味もありますが、
社交的なことや、芸術性や審美的なことも象徴します。
火星は動機やエネルギー、主張など押し出す象徴ですから、
社交的に活動する、人間関係や人脈、キーマンを作ることに、
積極的に取り組む、という意味にもなるわけです。
MCは、社会での関わりで目指すところですから、
彼の人脈づくり活動は、そっくりMさんの社会活動に、
つながるわけです。
また、一方通行だけではなく双方向に刺激するので、
MさんのMCは彼の人脈づくりに刺激を提供します。
Mさんの尊敬する人や知り合いのセレブがいれば、
彼に紹介して人脈づくりに一役かうことも想像できます。
こうした社会的な使い方も想像できますが、
もちろん肉体的なつながりの強さも十分ありますね。
ミッドポイントの面白さは、ヒットする天体のあるなし、
だけではなくて、他のペアの天体で価値観が示される
ことだと思います。
例えば、金星/火星のオーブ近くに、
天王星/ノードがあれば、周囲を驚かせる、とか
物議を醸す、と想像できます。
これは、実際に不倫関係が明らかになって、
やはり問題になった例がありました。
ミッドポイントの面白さは、こうした説明材料が
いっぱい絡んで想像できることにあると思います。
カップルのミッドポイントを分析していると、
関係がよくわかって、覗いているような気分にも
なることがあります。
ミッドポイントは、何とか軸で読むのではなくて、
天体の象徴から読んでいくとよくわかります。
ドン・マクブルームさんの本が詳しいです。
機会があれば、おすすめです。
これからもいろいろと紹介していきますね。
私の場合は、一度自分の持ち味に変換してから、
紹介しますから、茜鳥ワールドの展開です。
これからよろしくお願いします。
こんばんは。
懇切丁寧なお返事と、ご本の紹介まで頂き、ありがとうございました。
ぜひ今後の参考にさせて頂きます!
金星/火星=MC の解釈の仕方について
思い当たるところとしましては、私の芸術関係への取り組みが、ときたま彼の創作意欲、インスピレーションを刺激するようです。彼は服飾デザイナーをしており、またお互いに10室は天秤座でもあります。金星が恋愛だけの星でないことは、こうした実感を通してよく分かるように思います。奥が深いですねえ...。私のような初心者は、つい軸の名称に頼ってしまうので判断をあやまってしまいがちです。
複数のミッドポイントによる「軸の共通」については私も関心があります。
おどろいたことに、茜鳥さんが例に挙げてくださった
「金星/火星=天王星/ノード=MC」が彼のネイタルチャートにありました!え~!( 苦笑 ) 仕事面で消化してくれたら良いのですけどね... 。ちょっと心配になりました。
そして、再三申し訳ありませんが、
最後にアウトオブバウンズについて質問させてください。
OOB天体が他の天体にあたえる影響についてです。
私は、山羊座のアセンダント・月・海王星が合で、そのうち月が OOB です。
こうした場合の月の影響力はどれほどか( 山羊座の月はデトリメント) 、
それはアセンダントや海王星を通してどのように発揮されるのか、を教えてください。
お手透きの時で構いません。
よろしくお願いいたします。
Mさん
さっそくのお返事でシェアいただきありがとうございます。
とっても参考になります。
なるほど、デザイナーさんなんですね。
金星/火星は、芸術性への創作意欲が刺激されてるのですね。
天王星/ノードは思いつきでしたが、思いつきも当たるものですね。
天王星は最先端とすれば、人々に流行を刺激しますし、
経営者なら、スタッフを発奮させることは必要ですから、
仕事面では、すでにかなり活用されているのでしょう。
品位については、ちょっと解説します。
私は、OOBという捉え方自体が、品位に問題提起をしていると、
思っています。
例えば、力士の千代の富士の火星は、蟹座のOOBです。
OOBの火星で、人一倍筋肉が発達したのは当然として、
他の人より、火星が劣るとは思えません。
手塚治虫も蟹座の火星OOBです。
創作意欲に溢れた火星で、弱いとは思えない。
山羊座の月OOBは、ダルビッシュと松岡修造です。
大衆に人気があり、問題がある月とは思えません。
OOBという定義は、登場から数十年なので、新しいのですが、
著名人の才能を的確に表していると思います。
OOBは、突出する可能性があるのです。
これは、蟹座月でも山羊座月でもOOBは突出するのです。
惑星の吉凶は、インド占星術ジョーティッシュでは、
うまく機能しているようです。
しかし、サイデリアル方式なので、現代の占星術とは、
サインがひとつぶん近く、異なっています。
サインがひとつ異なるトロピカル方式で、
惑星の品位を占っても、果たしてそれは意味があるのか。
OOBを調べれば調べるほど、私は品位については懐疑的です。
ですから、品位は考慮せず、サビアンやアスペクト、赤緯、
ミッドポイントで読み、使うなら品位は補足的な扱いでいい、
と思っています。
さて、アセン、月、海王星が合ですね。
これは、黄経でのアスペクトです。
月は28度のOOBでしたね。これは赤緯です。
赤緯で、月は、アセン、海王星ともアスペクトを作りません。
つまり、月だけ突出しています。
月の受信機能、第二の体としての月のスタミナは、
多分とても強力だろうと思います。
そして赤緯の特徴は、他人から見てもよくわかる表れ方をします。
地上的で、自分ではごく普通にしているだけなのに、
他の人から見れば突出している、それがOOBの表れ方です。
使えば使うほど、OOBの月は他の人より目立つはずですが、
それは内面的よりも、どちらかと言うと外面的です。
赤緯に比べると、黄経のアスペクトは内面的で、
自分の内部で感じれるものに近い、と思います。
黄経は内面的、赤緯は外面的。
こう考えると、Mさんが海王星の影響を受け止めて、
しっかり月に反映することができるなら、
突出して目立つ月に海王星の表現が濃くなる、
と考えてよいと思います。
OOBもひとつの才能と考えれば、
使えば使うほど、突出するはずです。
その活用の仕方と表れ方は、やはりMさん次第です。
いっぱい発揮できるものがすでに備わっているはず。
こう考えるとよいだろう、と思います。
こんばんは。
お返事をありがとうございます。
このブログ全体がそうですけれど、
茜鳥さんはじつに明確に、ひとつずつ教えてくださるので、
こちらは理解が大変スムーズです。 感謝致します!
品位について、OOBについて、それぞれよく分かりました。
赤緯占星術が今後どう展開されていくのか私はとても楽しみに感じておりますし、また、自身のOOB月についてもじっくり検証していこう思いました。
昨日、暇を見つけて進行の月を赤緯で出してみたのですが、
自分の人生リズムと重なっていることに感心し、納得しました。
また、彼が独立し、会社を立ち上げた年は、みごとに北緯の頂点の年でしたよ。すごいな~!
これからもたくさん応援しています!
季節の変わり目、ご自愛ください。
この度はありがとうございました。